March 30, 2005 3:54 PM

シンポジウム『職場のヘアカラーを考える』レポート(3)

レベルスケールの導入による変化は? 男性のヘアカラーはOK?

●司会: レベルスケールを導入した結果、それまでの問題点っていうのは解決されましたか。

●木崎(日本航空): 実際、いろいろな明るさの人がいたのが、一つの基準の中にきちっと納まるようになりましたし、それにともなって、ほかの規定もきちっと守られるようになってきました。管理職からも、ルールが明確になったお陰で、指導しやすくなったとも聞いています。

●木村(KDDI): 100%ではありませんが、少しずつ、改善はされていっていると思っております。毎年実施している覆面店舗調査の結果も劇的によくなっています。調査項目の中に「極端な茶髪の人がいるかどうか」というのがあるのですが、県によってはもう一人もいないというところもでてきています。
今後はいかに、お客さまと接したときに、お客さまに気分よくなっていただくかという観点から、髪の色だけでなく、ヘアスタイルなどにも、気遣いできるよう、プラスアルファの観点に移っていけるのかなあと、非常に喜んでおります。

●八木(プランタン銀座): 社員の場合は、もうすべてオッケーです。それと長期的に勤務していただいているお取引先の販売さん、お取引先の社員さんに関しても、もうほぼ浸透しています。

●園本(ホテルオークラ): 問題点は確実に解決されたと思います。
それから、どちらかというとホテルのイメージは、「染めてはいけない」というのが強かったと思うのですが、レベル7という基準を設けたことによって、「あ、おしゃれしてもいいのかな」ということで、いい意味で、ヘアカラーをしようと考えていなかった人も、積極的にヘアカラーをすることになり、お客さまからの反響も、とてもいいと思っております。

●司会: 社員の反応、あるいは、導入の前後で何かこう、変化がありましたら教えてください。

●木崎: 導入の最初は、染色が認められたということで、驚きのようなものがあったかもしれませんが、レベル6というのは、かなり納得感のある基準でしたので、自然に受け入れられたと思います。規定を設けるべきだろうな・・・と誰もが思っていたところでもありましたので。
あとは、それまでは、年に数件はあった「髪の色が明るすぎるんじゃないか」というお客さまからのお叱りも、なくなりました。

●木村: 個人の人権の問題であるとか、さまざまな問題でその髪の毛の色まで会社として規定するっていうのは難しいのではないかと思ってiます。ただ、そこに、接客という業種といいますか、フィルターが1個かかることで、やはり接客にふさわしいということから、このヘアカラーの規定なども、auショップの方々にはお願いをしているという現状があります.

●八木: 特に、プランタン銀座では女性社員の表情が明るくなっています。それと何よりも喜んでいますのは、注意をする側の男性軍です。ほんとにいいもの(=レベルスケール)が見つかったという形で、注意しやすいね、わかりやすいね、ということで喜んでおります。

●園本: 上司の者から見ましても、レベル7というのはとても落ち着いたブラウンなので、特に抵抗もなく、いい印象、反応だったと思います。また社員にとっても、髪の色を明るくすることで、その人自身も明るくなって、仕事のモチベーションも今まで以上に上がったという声を聞いたことがあります。

社員モデルのみなさんへ、1問1答


●司会 : 本日は、社員のみなさまもせっかくおいでですので、お一方ずつ質問させていただきます。
KDDIのフルヤさん。レベルスケールが導入されると聞いたとき、どう思いましたか。

●フルヤ: 最初は、子供じゃないので、校則とかのように、縛られるのもどうか、と思いました。社会人としてふさわしければ、それでいいのではないかと。でも実際美容院に行ってオーダーする際に、たとえば「レベルスケールの8でお願いします」と言えば、やっていただけるので、注文をしやすくなり、よかったと思います。

●司会: それでは、日本航空のヌマタさん。同僚の皆さんの反応はいかがでしたか。

●ヌマタ: はい。やはり、それまでが禁止でしたので、導入されるということを聞いたときは同僚のみんなもたいへん喜んでおりました。また、レベルを6というふうに具体的に設けていただいたことによって、こちらもとてもやりやすいですし、会社の規定を守りながらも、おしゃれも楽しめるのでとてもよかったと思います。

●司会: ホテルオークラ、ナカマツさん、お客さまや取引先の皆さまからの評判はいかがですか。

●ナカマツ: 私どものホテルにお越しのお客さまは、私どもスタッフの身だしなみ、頭髪が整っていてあたりまえという感覚を持っていらっしゃる方がおおございますので、正直なところ、導入されたからといって、反応が変わったというのは特にございませんでした。ただ、社員の側として、マナーのバックボーンができたと感じています。

●司会: それでは最後に、プランタンのフクハラさん。導入後、何か変化はありましたか。ご自分でも、まわりでもけっこうですが。

●フクハラ: やはり、私自身が、カラーを自由に楽しめるようになった、楽しめる幅が広がったと感じています。例えば、先ほど光の具合によって髪の毛の色の見え方が違うというお話が出たと思うんですけれども、プランタン銀座は、本館と別館をつなぐ連絡通路が3階にございまして、そこはガラス張りになっているんです。ですから社員同士の間では、そこで八木さんと出会ってはいけないというのがありまして、なぜならお天気のいい日にそこを歩いて、八木さんに見られると、ちょっと明るく見えてしまうので、注意が入ってしまうのではないか、っていうようなですね……(笑)。
そこでちょっとどきどきしてしまうところがあり、ヘアカラーは抑え目に、ということしかできなかったのですが、レベルスケールが導入された後は、ヘアカラー協会さんのサロンに行き、「私どもの会社では10番まで許されていますので、ぜひちょっと明るめの色で楽しみたい」と言うと、「今回の髪の毛は、8番をベースに11ぐらいのハイライトを入れましょうか。見え方としては、9番ぐらいに見えますよ」といったようなやりとりもできるようになり、私としても社内で自信を持って八木さんの前を歩けますし、先輩にも同僚にもすごく評判がいいので、ヘアカラーって楽しいなあ、ってすごく思います。

男性のヘアカラーは是? 非?

●司会: 男性のヘアカラーについて伺います。どのような規定があるのか、また、それはどのようなお考えによるものなのか、お聞かせください。

●木崎: 私どもの会社は、男女の別なく同じ規定でございます。

●木村: 私どもも、特に男女で差別をするような内容ではないと思っておりますので、身だしなみルールブックには一律で記載をしております。が、例えば、身だしなみ研修の場であるとか、そういった場では、どうしても、その、お客さまの目から見たときに、同じように女性の8レベルの方と男性の8レベルの方と並ぶと、男性の方が、少し信頼がおけないような印象を持ってしまうお客さまが多いという現状がありますので、そこら辺を加味して、男性は少しトーンを落としたほうがいいですね、というふうなアドバイス程度はさせていただいております。

●八木: 男性だから、女性だからという区別はまったくございません。同じように10番までという規定でやっております。今思えば、そうですね、7年ぐらい前に入社してきた男性がおりまして、2人いるんですけれども、入社当時からもう染めてましたね。以前のキムタクブームにのって、髪の毛もちょっと長めで、けっこうカラーリングをして、入社をしてきたのを思い出しました、今。

●園本: ホテルオークラでは、男性はヘアカラーを、現時点では禁止いたしております。今後、時代とか流行にそって、変化していく可能性もあるかと思いますが、現時点では状況を見て、という感じですね。

●今井: 背広を着られる場合、髪の長さも違うし、それから女性の場合は基本的に化粧をされてるから、男の人で化粧をしてる人は、最近は出てきましたけど、普通のオフィスで働く人ではそういないと思うんです。そうすると男性の場合、やはり明る過ぎると、普通の目で見て、少し違和感があると思うんです。そのへんは考慮すべきだと思います。

●司会: 男性の場合、やはり染めていると、信頼感が下がるものなのでしょうか。

●木崎: いや、信頼感は損なわれないと思うので、規定は同じなんですけども。特に私どもの場合はこれを言ったら元も子もないのかもしれませんが、外国人の乗務員がおりまして、もともと金髪の乗務員がおりまして、この辺どうするのか、というようなところもあって、現状にいたっております。

●木村: 例えば携帯電話ご契約されるにあたって、お客さまの一番大切なクレジットカードであるとか、免許証お預かりするわけなんですよ。「どうなんだろ、この人」って思う相手にはやっぱり自分の大切な個人情報渡せないわけですよね、お客さまは。そういうところを加味すると、それは少し保守的と思われるかもしれませんが、社会通念的な、信頼おける男性の方、っていうイメージを作っておかれた方が、お店としてはいいでしょうね、っていうふうなアドバイスになっています。

●八木: プランタン銀座の店頭に立ってる男性は、ジャケットを着ておりません。みんなワイシャツにネクタイというスタイルで、20代後半から30代の男性は、ヘアカラーをやっている者が非常に多いです。そして今までお客さまから、ちょっと髪の毛が不愉快だわ、という言葉も一切いただいておりません。

●園本: 信頼ができないという理由で禁止されてるのかどうかというのはちょっと疑問なんですけれども、やはり、ホテルオークラの雰囲気だとか、あとは制服だとか、ご年配の方がいらっしゃることが多いホテルということで、粗相のないようにということで、現時点では禁止はされております。ただ、私個人の意見として、禁止ということでなくてもいいんじゃないかな、と思います。やっぱり、その人のお辞儀の仕方だとか、挨拶の仕方だとか、そういった身振り、行動をしっかりしておけば、そういったことを思われることはないと思います。

投稿者:JHCA:Mar月30日(Wed)